食料システム

持続可能な食料システムResearch Group

農業と食品バリューチェーンにおける持続可能性の促進

東京大学グローバル・コモンズ・センターの「持続可能な食料システム」研究グループは、農業ならびに食品のバリューチェーンならびにファイナンスを対象に、持続可能なシステムへの転換を目指して活動しています。特に、コーヒー、パーム油、ココアなどの世界的な農産物や、米、牛肉、酪農といった日本の農業セクターにとって重要性の高い領域に重点を置き、検討を進めています。

アプローチ

私たちは環境や農業の持続可能性に深く敬意を払い、学術研究により客観的なエビデンスを提供しながら、関係者とも継続的な対話を行いながら、持続可能な社会の実現に貢献するという方針をもって研究に取り組んでいます。私たちの行動指針は以下に示す通りです。

  1. 環境の責任ある管理 : 第一の目的は、農業生産とサプライチェーンが環境に与える負荷を軽減するアプローチを模索し、推進することです。これは、既存のプロセスを慎重に検討し、持続可能な代替案を提案することが含まれます。
  2. 影響力の高い要因への注力 : コーヒー、パーム油、ココアといったコモディティとして世界的な影響力を持つ農産物に加え、日本の農業分野における重要度の高い課題の抽出と解決策の提示に関する研究に重点を置いています。グローバルな視点に関連しつつ、ローカルにも適用可能な洞察を生み出すことを目指しています。
  3. 協創的探求 : 私たちは、複雑な課題に対処するためのコラボレーションの力に期待しています。農業や食料システムにおける持続可能な実践と技術を探求するために、農家、産業界のパートナー、NPO/NGO、持続可能性に関する認証機関、学術界の有識者など、さまざまなステークホルダーのネットワークと連携しています。
  4. 実践的ソリューション : 私たちの研究は、実用的で実行可能な解決策の追求を目指しています。持続可能な食料システムの転換に対する高いインパクトと、現実のバリューチェーンのへの適用可能性を併せ持つ提言を提供していきます。
  5. グローバルかつローカルな貢献 : 私たちは、広範な学術界や産業界における立場を念頭に置き、建設的で地に足のついた貢献をするよう努めています。より持続可能な食料システムの構築に向けて、学知に基づいた議論や発展がもたらされることを願い、研究成果を広く共有していきます。

研究領域

農産物のバリューチェーンにおける持続可能性

  • コーヒー、パーム油、ココア : 環境の持続可能性と生産に関わる地域コミュニティの健全性を重視しながら、持続可能な農作物がグローバル・バリューチェーンの中で広く流通するビジネスの仕組みを明らかにすることを目指しています。また、持続可能なバリューチェーンの構築に必要な組織能力や、持続可能で倫理的な消費の推進力についても検討しています。

日本における持続可能な農業

  • 米 : 持続可能性の向上と地域における農業の意義の両立を目的とする革新的なアプローチを検討しています。
  • 牛肉と酪農 : 環境負荷の低減を念頭に置き、持続可能な家畜管理やバリューチェーン転換の実現可能性を向上させる手法を検討しています。
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