東京大学 グローバル・コモンズ・センター (CGC) は、「International Governance for Global Commons Stewardship」と題する
ディスカッション・ペーパーを発表しました。 このペーパーは、CGCが2020年から実施してきた、海外パートナーとの協働イニシアチブである「グローバル・コモンズ・スチュワードシップ・イニシアチブ(Global Commons Stewardship Initiative)」の活動の一環として作成されました。
今日の相互接続された世界において、グローバル・コモンズ(人類の繁栄と安全保障が依存する、安定的で回復力のある地球システム)は人間の活動によってますます脅威にさらされています。 国家の権威に基づく伝統的なガバナンス形態だけでは、 グローバル・コモンズの保護という喫緊の課題に対処するには不十分であることが示されています。 グローバル・ガバナンスの課題に取り組むための革新的なアプローチとして、 非国家主体が関与するさまざまな国際的イニシアチブが登場し始めていますが、その役割はまだ十分に理解されていません。
本ディスカッション・ペーパーでは、 グローバル・コモンズの保護における国際イニシアチブの役割を理解するための枠組みを提案し、 3つのシステム転換、すなわち 1)エネルギー、産業、輸送の脱炭素化、2)持続可能な食料、土地、水、海洋、3)持続可能な物質の生産と消費 を推進する国際イニシアチブの有効性を検討しています。
グローバル・コモンズを守るための特効薬や単純な解決策は存在しません。 しかし、 本ディスカッション・ペーパーは、 一般的に広く理解されているグローバル・コモンズのガバナンスを大きく改善することのできる、 多くの実行可能なステップを明らかにしています。
関連リンク
ディスカッション・ペーパー全文 International Governance for Global Commons Stewardship (PDF, 600KB)
付属文書 International Governance for Global Commons Stewardship-Annex (PDF. 544KB)
グローバル・コモンズ・スチュワードシップ・イニシアチブ