化学産業

グローバル・コモンズを守るための化学産業の役割

スコープ1~3ネットゼロ実現を含めた、世界の化学産業の将来像を示す報告書 (Planet Positive Chemicals) を発行いたしました。

COP27(エジプト、2022年11月)のジャパン・パビリオンにてセミナー、およびグローバル・リーダーとのディスカッションを行いました。

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研究の概要紹介

素材産業の1つである化学産業は、広く社会に有用な素材を提供する一方で、温室効果ガス排出、海洋などへの廃プラスチックの流出、窒素・リンの自然な循環からの乖離、生物多様性の喪失など、プラネタリー・バウンダリーズ(Planetary Boundaries)に関連する多くの課題にも深く関係しています。また、化学産業はバリューチェーンの上流に位置することから、自らの環境負荷低減に加えて、下流に位置する他の産業や消費者による環境負荷の低減に向けても多くの果たすべき役割があります。

本報告書では、化学産業の未来に向けた将来像を提供し、化学産業がいかにしてPlanetary Boundaries内で活動し、スコープ1~3ネットゼロを実現する事業モデルを構築できるかを示しています。具体的には、ネットゼロの世界における化学製品の需要をシステム全体で捉え、バリューチェーン全体における化学製品のGHG排出量を検討し、化学産業の将来の道筋と役割を詳細に示しています。その前提として、化学製品が私たちの現代生活の中で遍く使用されていること、また、他の業界がネットゼロを達成する上で化学産業が重要な役割を果たすことを認識しています。

報告書へのリンクはこちらです。

なお、本報告書は、東京大学グローバル・コモンズ・センターと独立系システム・チェンジ企業である Systemiq社が共同で行った 1 年以上に及ぶ調査・研究の結果です。この報告書は、産業界、独立系コンサルタント、学界の専門家からなる独立した専門家委員会によって監修され、その公平性を担保しています。本報告書とその背景となる調査・研究は、三菱ケミカル株式会社から支援を受けています。

(参考:https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/press/z2101_00038.html

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